笑う妄想整体屋の隠居日記

全て妄想ですって。

介護現場で得たもの。

 当時の重いは自分が老人になっても、できうる限り介護保険や医療の世話にはなりたくないってことを確信したぐらいである。

 と言っても、別の面、良かったこともある。

 一つは、なんといっても給与面。あの労働とストレスで、あそこまでの低さは絶望てきである。ってのは事実。

 私が介護現場に職を得たのは2002年。介護保険がスタートしてすぐ。確かに世間様と比べれば考えられないほどの薄給ではあったが、それでも私の長く多くの介護現場経験ではダントツに給料が良かった。

 嘘偽りなく、冬のボーナスが60万円近くあったぞ。

 こんな安いボーナス見たことないなんて言っていた看護師さんはいたが。

 それからは、どんどん介護現場の給料が減り、役所と経営者の無理難題が増し、客はクレーマーと化し、皆死にそうになってきた。

 特に私が50歳代の時、務めていた老人デイサービスの事業所での給与は税込み16万で、職場にいる時間は11時間ぐらい。いわるいわゆるサビ残ってやつね。仕事遅くてすみません。

 当時はボーナスなし、退職金なし、昇給なしで作業に勤しんでいたが、よくよく考えたら、最高である。

 いつ辞めてもいいんだぜ。絶対に昇格しないし。ず~と平社員だぜ。すごいだろ。

 どこ行っても似たようなもんで、決していいところはないからご多聞に漏れず、すぐ転職ね。

 私も何度繰り返したか分からない。何の思い入れもなく転職出来る。ね。最高でしょ。

 今思い出したけど、某男性スタッフの採用理由が「履歴書見たら、前職では介護現場で1年間も勤務していたから」って経営者が言っていた。

 そいつ1週間で辞めたけど。

 てなわけで、私の年代だと終身雇用なんてふざけた慣習があったが、そんなもん全然関係ない世界が体験できただけでも、爺にとっては大変良かった。

 素晴らしい経験であった。

 もう、働けない歳になってしまった。

 懐かしい。

 おっと、いけない。介護福祉士の資格あるんで63歳の私でも採用するとこゴマンとあるぞ。

 もとい、もう働く意欲が無くなってしまった。

 懐かしい。だな。

 本当に幸せだった。運が良かった。

 じゃ~ね。