笑う妄想整体屋の隠居日記

全て妄想ですって。

すっぴん!!

 私は女性と同居することなく生涯を終えることになる。

 

 なので女のスッピンには慣れていない。

 

 思えば19歳の時、朝、隣で寝ていた20歳の女性のスッピンを見て驚愕した。

 

 「ちょっと変身するわね。」と化粧を始めた。

 

 同じく19歳の時、やはり朝、23歳の女性の顔に驚いた。

 

 作ってくれたナポリタンの味は忘れられない。「おいしい」を連発するも本心は逆であった。

 

 ケチャップがほとんど無ければ無理っしょ。

 

 で、何故スッピンかと言えば、近所の50歳代ぐらいのいつもおしゃれでかわいい雰囲気のある奥さんがいる。

 

 5年程前に引っ越してきたご夫婦だが、つい最近、朝、ゴミ集積所に向かう奥さんとすれ違った。奥さんは明らかに目を背けた。そして恨むような表情で私に挨拶をした。

 

 私は奥さんの顔を見てないふりをして挨拶を返した。勿論、心の中では「すみません」と小声で謝罪した。

 

 まぁ、私程度の人間でも、スッピンに出くわした際の、最低限の礼儀はわきまえているってことね。

 

 これが、スッピン物語の序章である。

 

 もっとも序章しかない。

                               以上。

 

 よかった。よかった。